COMICS

10 ブッダ    手塚治虫  (潮出版社)
■「ごらん、世界は美しい。」
ブッダは最終話で弟子のアナンダにそう語る。
”ああほんとだ、世界って美しい!”読み終わった直後は心からそう思える。

生まれながらにして王族のシッダルタは幼い頃から、生とは?死とは?という疑問を抱きながら生きていたが、ある日妻子を国において悟りの旅に出る。
そして、何年か後に悟りを開き「ブッダ」(目覚めた人という意味)となり、出会った人間や動物と心を通わせながら魂の苦しみを開放し、己が死ぬ直前まで教えを説いたというシッダルタ(ブッダ)の一生を、手塚治虫風に描いた壮大な愛の物語。

なんといっても、ポイントは途中から仲間になったアッサジ。ブッダが悟りを開くきっかけとなる人物だが、スゴすぎ。アンタ、エライよ!立派だよ!!(泣)
物語に伏線がたくさんあるけど、それが本当に上手くかみ合っているところに手塚治虫の漫画の醍醐味を感じました。「火の鳥」もまた同様。
読んでる最中も、読み終わった後も、心が穏やかになれる。気がする。
なにもかもが神の思し召し、全てそのままでいいじゃないか・・とLET IT BE的考え方になれます。決して仏教を押し付けようとしてないところも◎。
青少年にこそ読ませたい作品。素晴らしいの一言。

文庫版発売中(全12巻)

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ピューと吹く!ジャガー    うすた京介   (集英社)  
■今まで何となく読んできたけど、
この8巻の面白さといったら、過去に
出た7冊全部を凌駕する勢いです。
ネタの落としっぷりが素晴らしい。ピヨ彦の
ツッコミレベルも上がったようです。
そしてポイントはハメ字郎&間池留&
ケミカルよしお。いいダシ出てます。
表紙からラストまで妙な疾走感に溢れています。
人様にお借りしてるのだが、これは返したくない。いや、返却せねば訴えられてしまうので速やかにお返ししますが、今すぐブッ○オフに向かって走り出したい気持ちでいっぱいです。


週刊少年ジャンプで連載中

単行本発売中(1〜8巻)

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BARレモン・ハート  古谷三敏 (双葉文庫)

■日本のどこかの港町にあるBARレモン・ハート。
そこにはお酒にやたら詳しいマスターがいて、店内には何千もの酒類が並び、カクテルから日本酒までお客さんに合ったお酒を出してくれるのです。
こんなBARが近所にあったらいいのになー、と
お酒好きは皆絶対思うであろうBAR漫画。
レモンに通うお客の人生模様と、その話にまつわるお酒がだいたい1,2本紹介される。
お酒の名前の由来だとか、製造過程だとかが
これでもかと詳細に書かれている。
漫画の中で誰もがお酒をとても美味しそうに飲むので、自分もガンガン飲めそうな気に。例えばスコッチウィスキーなんて決して飲めなくても、飲みたくなってくるから不思議。何度読んでも楽しめる良い漫画。

ちなみにレモン・ハートとはラム酒の名前。

文庫版発売中(1〜15巻)

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SLAM DUNK   井上雄彦  (集英社)

■言わずと知れた名作バスケ漫画。
7年ぶりに読み返してみた。
けっこう内容忘れてて、ラストまでたったの4ヶ月しか時間が経過していないことに改めて驚き!(確かにジャンプ誌上で一週間で数秒しか進まない回もあったもんね・・。)
そして通しで読むと、花道が次第にバスケに惹かれて行く様子や上手くなっていく様子が端折ることなく描かれていて、また、井上雄彦の画力の高さに感心。
最終巻の、花道が流川君にパスを出すところでは泣きそうになりました。花道〜!!
これは1億冊達成も当然です。


全31巻完結

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ラブ☆コン    中原アヤ  (集英社)
■「ラブ☆コン」とは「ラブリー・コンプレックス」の略だそうな。へえ〜。
最初、電車の中吊り広告で見た時は鼻で笑いました。が。
読んでみるととても面白い。
身長差15.8pに悩む高校生男女の恋愛漫画。登場人物は皆、関西弁。絶妙なテンポで話が進む。上手いです。
今時の高校生が主役だけど、妙に爽やかだ。こういう純な子達だって世の中には大勢いるさ!と信じたい。
若いって・・恋愛ってイイネ!と、思える作品じゃないでしょか。

別冊マーガレットで連載中

単行本発売中(1〜8巻)

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夜叉の瞳   高橋留美子  (小学館)
■夜叉つながりで、こちらは10年以上前から続く「人魚シリーズ」第3巻。
知らない間に出ていた・・。さらに1・2巻は豪華装丁なのに3巻だけ単行本サイズなのが悔しい。
人魚の肉を食べて不老不死になり、500年生きている湧太は行く先々で人魚絡みの事件に遭遇する。・・ってことは、人魚の肉って、けっこうあちこちに普及してんだなー・・と思った。
人魚シリーズは不気味で大好きですが、この巻の敵はかなり気持ち悪い。
これで完結らしく、少し寂しい気分。


全3巻完結

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犬夜叉       高橋留美子   (小学館)
■人間と妖怪のハーフの犬夜叉と、巫女の生まれ変わりの少女・かごめを中心に繰り広げられる戦国時代劇。
今までの「うる星やつら」、「らんま1/2」に比べると、アクション物というより意外と恋愛物感が強くてビックリした。けっこうメロドラマチックです。短編集「るーみっくわーるど」1巻に収められてるタイムスリップ漫画「炎トリッパー」と、輪廻転生赤い糸漫画「忘れて眠れ」あたりが上手くミックスされて新しい作品になったみたい。女の子キャラは相変わらずカワイイっす。

週刊少年サンデーで連載中

単行本発売中(1〜35巻)

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ゴールデンボーイ    スティーブン・キング  (新潮社)
■漫画ではないのですが、やっと読破いたしました。
初版が昭和63年・・大昔です。今まで何で読まなかったんだろね・・。
 「恐怖の四季・春夏編」の春編が”刑務所のリタ・ヘイワース”(映画”ショーシャンクの空に”原作)、夏編が”ゴールデンボーイ”で、一冊で二度おいしい作りになっています。
 ”ゴールデンボーイ”はナチ戦犯の老人に興味を抱いて近付いた少年が、ナチスの話を聞くことによってだんだん悪夢にうなされ、次第に精神が荒廃していく物語。
 ・・・マジで怖かった!!最後どうなっちゃうの〜!?と、ページをめくる手もアル中患者になるほどでした。ブラッド・レンフロ主演で再映画化されているので、そっちも観てみたい。ガンダルフじいさんが、じいさん役で出演らしいし。(でも、”グリーンマイル”同様原作の方が面白いんだろうなあと思ってみたり。)

 それにしても、スティーブン・キングの文章の表現力はホントにすごい。まるでその場に運悪く居合わせてしまったような錯覚を覚えます。そして、この人は殺人をしたことないだろうに、何故殺人者の気持ちがわかるのか??オソロシイ・・。
 

新潮文庫  


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HUNTER×HUNTER   冨樫義博  (集英社)
■少女漫画家でどうにも好きになれないのは矢沢あい。少年漫画家では冨樫義博だ。でも、両人の描く漫画はかなり面白い。そこが悔しい。(だから嫌なのかもね?)
そしてこれ、「ハンター・ハンター」です。きっと読むことはないであろうと思っていたけど、まんまと読んでしまいました・・。ほぼ一気読み。
内容は父である偉大なハンター・ジンを探す旅に出た少年・ゴンの物語。
度々出てくるグロいシーンもこの漫画の魅力の一つかもしれない。でも噂通り結構トラウマになりそう・・。
個人的には変態・ヒソカに一票。

週刊少年ジャンプで連載中

単行本発売中(1〜20巻)

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STEEL BALL RUN   荒木飛呂彦  (集英社)
■「ジョジョの奇妙な冒険」第7部?かと思いきや、内容はアメリカ横断レースの男達の熱い闘いなのであった。
毎度毎度よく考えるよなあー、というのが正直な感想です。
絵が上手いから成り立つ漫画ですね。とりあえず続きが気になる。


荒木飛呂彦のカラー画は色使いがステキ。

週刊少年ジャンプで
たまに連載中

単行本発売中(1〜2巻)
  

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